駐車場経営・管理の注意点 | あわや大惨事になりかけた話

駐車場経営というのは楽な商売のように見えますが、結構神経を使う時代になりました。
田舎では空き家跡や相続した田んぼなどが駐車場となったことで競合も増え、駐車場だけで大儲けという時代はとっくに過ぎ去ってます。

今までオーナーが全く把握していなかったトラブルも顕在化し始め、駐車場と言えども、ますます経営・管理ノウハウを必要とするようになりました。

今回は私が体験した駐車場トラブルをご紹介し、これからオーナーになる人が注意すべき点や管理会社の活用などについてお話したいと思います。

駐車場経営といえど、トラブルはある

弊社では市内9カ所で100区画以上の月極駐車場を管理していますが、田舎なので安いところで3000円、高いところで車庫付きで1万円少しの賃料です。居住するわけでないですし、金額も小さいので、一見トラブルとは無縁のように思えますが、駐車場といえど、意外とトラブル事例はあるのです。
私が実際に遭遇したトラブルをいくつかご紹介し、駐車場経営に活かせていただければと思います。

契約者と車が失踪

今まできちんと賃料を支払っていた人が、1ヶ月を超えて滞納されました。忘れているのかと思い、契約者に連絡をしたのですが、一向に電話に出ません。仕方がないので、連絡保証人のお父様に連絡をしたところ、息子さんが失踪して行方不明とのこと。

車は無くなっていたので、おそらく車で出かけたのかと思うのですが、事件になっていてはいけないので、一応警察に届けるようにお伝えしました。
お父様の申し出で契約は解除しましたが、何事もなかったことを祈るばかりです。

頻発する違法駐車

土日祝日などになると、夜中に違法駐車する車が後を絶ちません。空いている箇所ならまだしも、契約済みのところで、たまたま夜に契約車が外出していたりすると、戻ってきたときに知らない車が違法駐車していることがあります。
当然、契約者の方から連絡をいただくのですが、朝にはいなくなっていることが多いので、なかなか捕まえることができません。

対策として、「違法駐車につき、速やかに移動のこと。ナンバーを控えたので、再犯の場合は法的措置を取ります」という紙をワイパーに挟んでおいたり、駐車禁止のコーンを空きスペースに置いたりしましたが、根本的には解決していないです。
一番効果があるのは、早く満車にして、契約車で埋め尽くすことですね。

古い車から液体が・・あわや大惨事に

これは弊社で管理している駐車場で起こったことですが、かなり古い車種に乗っている人がいました。ある日、私が現地で違法駐車などを調べていた時、この古い車の下から液体が流れているのを発見しました。オイルなのかガソリンなのか分からないので、まずは契約者に連絡を取り、すぐに点検に出してもらおうとしました。

しかし、彼は「ほっといてくれ」の一点張り。周囲にはマンションや会社があり、万が一ガソリンで引火で爆発でもしたら大惨事になることを説明しましたが、一切こちらの言うことを聞かないばかりか私に暴力を振るってきました。

頭にきた私はすぐに警察に連絡し、彼の車を動かせないようにタイヤロックしてもらい、すぐにディーラーに連絡を入れました。ディ―ラーによって運ばれた後、液体の成分を近くのガソリンスタンドの従業員さんに確認してもらいましたが、やはりガソリンであったため、液体漏れを発見できた偶然に本当に感謝しました。
この契約者とは当然、契約を解除しましたが、噂では車を処分することになったようです。

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これから駐車場経営を始める方へ

わざわざ土地を買ってまで駐車場経営をしたいという人は少ないと思いますが、親から土地や田んぼを相続したりすると、新たに駐車場経営をしてみたい、という人もいると思います。
もし、管理会社に任せずに自分で契約・管理するというのなら、上記のようなトラブル対応も有り得るということを認識しておいてください。

また、トラブル回避のために入金チェックなども毎月必ず行い、いざという時のために敷金もお預かりしましょう。

それからトラブルの話ではないですが、駐車場経営は、事前に舗装代やら募集看板代、フェンス代などの事前費用が結構かかるので、費用対効果を計算してから行うようにしましょう。
目安として投下費用を20年以内で回収できれば良し、かと思います。

インボイス登録については、駐車場の借主は個人が多いですし、売上も微々たるものかと思うので、わざわざ適格請求書登録番号の登録までは必要無いと考えます。ただ、法人の借主も出てくることでしょうから、その場合ははっきりと「免税事業者なので、消費税は含んでおりません」と伝え、契約書にも記入すればよいと思います。なお、年間売上が数百万円に至るような場合は、税理士に相談されることをお勧めいたします。

駐車場経営は管理会社に任せた方がよい?

田舎では、管理会社を通さずにオーナー自身で契約・管理しているケースが多いですが、看板だけの募集では、よほど好立地でない限り効率が悪いと思います。また、契約書も昭和時代のものを未だに使いまわししていたりして、現代のトラブルに対応した内容になっていません。
さらに契約時に、いかにもトラブルメーカーみたいな人が来ても、断れないなどのデメリットがあります。

私は自社所う有以外の駐車場管理では総賃料の10%をいただいておりますが、入金チェック・看板設置・インターネット募集・契約・解約手続き・雑草処理・車庫証明対応・トラブル対応など、オーナーがやるべき仕事をほぼすべて行っています。

自宅の隣で数台の貸し駐車場というオーナーなら必要ありませんが、自宅が貸し駐車場から離れており、契約や解約手続き、トラブル対応などに時間を割けない人は、管理会社に依頼されることを強くお勧めいたします。

まとめ

今は昔と違い、借主の権利意識が強く、何か問題が起これば、よほど法律を詳しく知っていないと対応できない時代です。アパートの大家さんでも、民法改正などにより、管理会社に依頼しなければ、まともな契約書も作れませんし、もめたときに裁判で負ける結果になります。

駐車場経営も、昔のように借主が毎月お金を持参するなどという、大家がエラい時代では無くなったので、トラブルが起こり得るということを前提に、経営は細心の注意をしていただきたいと思います。

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