合唱活動への理不尽なコロナ差別

私はもう何十年も合唱活動を行ってますが、コロナが蔓延している今の時代ほど、肩身の狭い思いをしたことはありません。
確かに大きな声を出せば、”しぶき”も飛んで参加者への感染リスクも高まるでしょう。それは認めていますが、その対策をしたとしても、合唱=クラスターと非難されるので、なかなか本格的に活動を再開できずにいます。

我々がまだ自粛している一方で、世の中はやれGoToトラベルやGoToイートやらで、3密やらソーシャルディスタンスなどと言う言葉も形骸化してしまいました。観光名所は今まで以上に多くの人で混雑してますし、うどん屋さんのお客も遠方から来て、相変わらずキツキツに座って食べてます。

そのような社会活動を取り戻そうとする政策と風潮に変わってきたにも関わらず、未だ合唱や演劇に対しては、敵意むき出しで非難をしてくる人がいます。
今回はたいへん個人的な意見ですが、我々合唱団員が理不尽に感じていることを述べさせていただこうかと思います。

新型コロナウイルスが合唱団に与えた影響

私は小学校のころから合唱活動に参加していて、家業を継いだばかりの8年間以外は、ずっと合唱団に所属して歌ったり指揮したりしてきました。
新型コロナに見舞われた今年も、本来は4月に所属する男声合唱団の定期演奏会を行って、今ごろは来年開催される全四国男声合唱フェスティバルの曲を一生懸命練習する予定でした。

それが2月ごろから世の中が自粛一色となり、また合唱団の練習によってクラスター感染が発生したと報道されたおかげで、全く練習ができなくなりました。4月に予定されていた演奏会も一旦は7月に延期したのですが、一向に収束する気配がなく、結局はやむなく中止という選択をせざるを得ませんでした。

その後はZoomミーティングを毎週開き、合唱界や県内感染の状況を確認し合っています。
うちの合唱団の練習は、住宅街で行われているため、周辺住民とのトラブル防止から、ワクチンや薬が整うまでは、この会場を使用することはできないだろうと思っています。

他の合唱団も然りで、練習再開するにしてもマスクとフェイスシールド着用、窓を開放するなどの対応が必須となっています。コンクールなどは、すべて中止となり、運動部と同じで中高生の3年生などは非常に悔しい思いをしています。

統計があるわけではないですが、合唱団を解散したり、ひっそり退団する人も増えていると考えられ、全国的に合唱が生活から遠くなっていく気がしています。

合唱で歌うことが本当にクラスター発生の原因なのか?

合唱に限らず、カラオケなど歌う行為が”しぶきが飛ぶ”と言われ、最も愚かな活動みたいに報道されています。某テレビ局では、わざわざ歌った時のしぶきの飛び様を、特殊カメラで写していたほどです。

実際、合唱団でクラスターが発生した団もありますし、つい最近も演劇の練習で大量感染が報道されていました。確かに換気の悪い室内で、一斉に発声すれば他人の吐くしぶきを吸い込むこともあるでしょうし、そもそも合唱団では高齢者が多数を占めるので、症状が出やすい人も多いかもしれません。

しかし、今までのクラスターが本当に練習時に感染したものかは不明です。練習後に会食をすることも多いし、田舎のコミュニティでは、合唱以外でも同じメンバーが集っているということはよくあること。カラオケも同様に、いかにも歌ったときの吐く息やマイクからの感染のように言われてますが、飲食しながらの場所なので、歌が原因かどうか怪しいところです。

政府のえこひいきとマスコミの偏向報道

私は基本的に政府はえこひいきをするものだし、マスコミはウソや偏向報道が多いものと思ってますが、このコロナに関しても意図的な要素がミエミエです。

分かりやすかったのはパチンコです。どう考えても締め切った環境で、定期的に喚起がされているとは思えず、クラスター発生の可能性は十分あります。でもなかなか問題にされなかったですよね。
さすがに世の中の風潮で、自粛要請が一時出されましたけど、すぐに解除されました。

「黙って打つだけだから大丈夫」などという人もいましたが、充満するタバコの副流煙にウイルスはいないのでしょうか?まあ、パチンコ議連に政治家の名前がずらりと並んでますから、この業界はアンタッチャブルなのでしょう。

特定業種を見て見ぬふりするくらいなら許せますが、マスコミは立場の弱い個人病院や介護施設・スナックやカラオケ店などになると、わざわざ店名を挙げて過剰報道し、風評被害を煽ったりしています。ライブハウスが続々と閉店に追い込まれたのは、それらに責任の一端があると思います。

職業や趣味に対しての偏見を無くすべき

合唱活動に対しても同じで、窓を開放して民家から遠いところで学生が練習していただけで、通報したりする思いやりのない輩もいました。
SNSや掲示板などでも、マスクとフェイスシールドをして換気を頻繁に行うなどの対策をしていても、集合するだけで非難する人もいます。
公民館などの公共施設も、未だに合唱に対しては貸し出し不可としているところがあり、明らかに世論に委縮した対応をしています。

音楽だけでなく、劇団やライブイベントなどは、相変わらず自粛ムードである一方、プロ野球はもはや何もなかったかのように賑わってます。
屋外だからというのもあるでしょうが、カネの動くところには政府もマスコミも同調するというのがよく分かります。

まとめ

コロナに感染した人を、犯罪者のように報道したり、犯人捜しをするのはもう止めにしませんか?
また、政府がGoToキャンペーンで経済優先政策を出した以上、音楽や劇団活動についても、それで生活している人もいるということを理解して、とやかく言うのは止めていただきたいと思います。
広瀬すずさんや阿部サダヲさんなど、芸能人の方も多数感染されましたが、お茶の間に笑いや癒しを与えてくれる彼らを非難できますか?

そして仮にそのような感染があったとしても、経済を回転させるためには受け入れざるを得ないリスクの一端なのですから、マスコミには一般庶民を煽るような報道、弱いものを更に叩く報道は控えていただけるようお願いしたいと思います。

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